内田康夫の推理小説『浅見光彦シリーズ』。
主人公の浅見光彦は北区西ヶ原出身、本業はフリーのルポライターで、素人探偵みたいなこともやっていますよね。
今回は、この『浅見光彦シリーズ』で登場する北区を集めてみましたよ!
「金沢殺人事件」
「平塚神社というのは、源義家が後三年の役で奥州へ出陣した帰りに、鎧を埋めて塚を作ったのが始まりだってわかったんです」
「その塚がこんもりしていなくて、平らだったので、『平塚』って名つけたと書いてありましたよ」
平塚神社は源氏ゆかりの神社。平安後期である1118~1120年に創建とも伝えられています。北区は歴史探訪好きにはたまらない場所ですね♪
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「平家伝説殺人事件」
浅見は『平塚亭』に寄って、串団子を甘辛五本ずつ、買った。ここの団子を母親の雪江が好物で、母を籠絡するにはこれに限った。この日、″籠絡″の必要性があったわけでもないのに、どういうわけか団子を買う気になったのは、虫の知らせの続きのようなものかもしれない。思いもかけぬ珍客が、浅見の帰宅を待ち侘びていたのだ。
浅見光彦の母、雪江はいわゆるお嬢様育ち。きっと美味しいものをいろいろ食べて育ったことでしょう。そんな雪江の舌をもうならせる平塚亭の団子は、確かに絶品です。
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「赤い雲伝説殺人事件」
平塚亭は『平塚神社』の境内にある古びたちっぽけな茶店だ。…浅見が子供の頃と少しも変わらないどころか、母親の雪江が浅見家に嫁いできた頃も同じようなものだったというから、よほど頑固な経営をしているに違いない。
平塚亭は、テレビ朝日の2時間ドラマ『おかしな刑事』のロケでもよく使われていますよね。このドラマには王子や飛鳥山など、おなじみの場所が出てくるので、見ているととても親近感が湧きます。
「熊野古道殺人事件」
「もしかすると、東京の八王子や、僕の地元である北区の王子も、由来はおなじかもしれませんね。そういえば、王子神社というのが、飛鳥山近くにありますよ」
1322年に領主であった豊島氏が熊野より王子権現を勧請したことにより、王子と呼ばれるようになりました。その熊野を舞台としたミステリー、おすすめです。
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「鐘」
赤羽署の捜査本部からは、警視庁捜査一課から派遣された主任捜査官である升波という警部と、その部下の田原部長刑事、それに赤羽署の木元部長刑事の三人がやって来た。
赤羽署は北区神谷にある赤羽警察署のこと。身近な警察署の名前が出ると、ミステリー小説がなんだかノンフィクションに感じます。
「佐渡伝説殺人事件」
浅見光彦、三十三歳、住所東京都北区西ヶ原三丁目××番地…
浅見光彦は北区西ヶ原出身。北区西ケ原は内田康夫のかつての居住地であり、1997年に内田は北区のアンバサダーになりました。
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「天河伝説殺人事件」
「おたくさん、どちらから来ました?」
「東京のほうからです」
「東京のほうって、どこです?」
「北区です」
「北区のどこです?」
浅見は面倒くさくなって、多少、早口で西ヶ原三丁目の住所を言った。
「天河伝説殺人事件」は1991年に映画化されました。この映画は、能という伝統芸能を通じて日本特有の薄暗い感じがとても好きです。主題歌は中森明菜さんの「二人静」。この曲もヒットしましたね。
箸墓幻想
…そのことを機に、政府は浅草、芝、飛鳥山と上野を、わが国最初の公園に指定した。
徳川吉宗が享保の改革の一環として整備・造成を行った公園、飛鳥山。明治6年に、日本最初の公園の一つに指定されました。現代でも、北区の皆さんの憩いの場となっていますよね。
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「浅見光彦の秘密(極秘調査ファイル)」
この本は、名探偵・浅見光彦の「謎本」。意外な神秘のヴェールに包まれているその素顔に迫ります。もちろん、北区もたくさん出てきますよ。