前回、芸人を辞めることになった理由を話してくれた、神谷工業の人気カフェ「Kamiyer’s Coffee」の村社(むらこそ)店長。芸人を辞めた後も、店長の人生はなかなか一直線には進まなかったみたい。

まず就職したのは、芸人時代に「銭湯芸人」として活動していた縁もあって、とある町の銭湯。今度はお客さんを笑わせながら熱波を送る側ではなく、銭湯を支える裏方。でも、想像以上の肉体労働で体を壊し、1年経たずに退職。
その後は、「ちゃんと就活を一回やってみよう」とスーツを着て転職イベントへ行き、不動産会社に就職。そこで宅地建物取引士、いわゆる「宅建」の資格も取得したそうな。でも、その仕事も長くは続かず。
いくつかの仕事を経験したのち、学生時代にアルバイトをしていたスーパーに入社。そこでは、やりがいをもって、5年ほど勤務。一回しっかり職歴つけなきゃと思って、踏ん張って頑張ったんだって。そして、サブチーフにまで抜擢されて、本社の人事からも信頼を得てたみたい。
でも、今度は頑張りすぎた。

仕事を抱えすぎてパンクしてメンタルを壊す店長。そして、休職へ。
赤羽の美容室でまさかの再会!

そんな仕事を抱えすぎはじめたタイミングで、赤羽の美容室でまさかの再会が待ってたそうな。
「僕、高校から美容室変わってないんで。いつも席変わんないんですよ。でも、その日は『今日こっち』って言われて。『あ、そうなんすか』って。」
いつもとは違う席に座ると、美容師さんから、「今日、上村君くるよ。」と言われたんだって。
「でも、『あいつここで髪切ってないですよね?』みたいな。そしたら、『なんか髪染めにだけ来るらしいよ』って。」
神谷工業の代表で同級生の上村さんとは、中学でサッカーを一緒にしていた頃から、成人式で一度会った程度。この時は、もう10年くらい会っていなかったそう。


「ちょっと緊張するんですよ。なんせ10年ぶりだし(笑)。それに、あんなヒゲじゃなかったし(笑)。『でっかいの来た』って。」
しかも店長は、上村さんが何の仕事をしているのかも知らなかったそう。隣同士で髪を切りながら、「今、何やってるの?」って話になって、名刺をもらうと、
「実は、神谷工業っていう建設会社をやってて。」
「え、マジ?すごいじゃん。」
なんて話に。すると突然、上村さんから、「むら(店長のこと)が宅建の資格持ってるって聞いたよ。」お互いの同級生である設計士も、当時、神谷工業に入ったばかりだったそうで。
「むらが入ってくれたら、むらが仕入れて、もう一人が設計書いて、そして俺が建てる。一個の会社で完結できるから、地元神谷のメンバーで会社やらない?」って突然に誘われたんだって。
いや、10年ぶりなのに。いきなり(笑)
ちなみに、なんで店長が宅建を持ってることを知ってたんですか?「設計士の同級生とはたまに会ってたから、そのあたりから聞いたんじゃないかな。」
上村さんが本気で誘っているのは分かったけど、この時はまだスーパーで頑張っていた店長。
「『ああ、まあまあ考えとく~』みたいな軽い感じだったんですよ。」
仕事行ってないんでしょ?

ところが、その後。仕事を抱えすぎてパンクした店長は休職。家にこもっていた時に、上村さんから電話がかかってきたそう。
「『仕事行ってないんでしょ?』って。」
それも、なんで知ってるんだ(笑)
「『暇してるんなら、遊びに来てよ』って。」そう言われてやって来たのが、今の「Kamiyer’s Coffee」があるこの場所。当時は神谷工業が移転してきたばかりで、まだ何もできていないような状態だったそう。


「『カウンター作るから手伝って』って。一生懸命塗ったりして。」一緒に買い出しへ行ったり、「めし行こう」と誘ってくれたり。
「今思えば、わざと連れ出してくれてたんじゃないかなって、俺を。『家の下まで迎えに行くわー』って毎日来るんですよ。」
「一緒に買い出し行ったり。僕が『用事がある』っていうと、『いいよ、全然仕事じゃないんだし』って。」
仕事を休んで家にこもっていた店長を、毎日のように外へ連れ出す上村さん。そんな日々を過ごすうちに、店長がふと、「誰がこの店やんの?」と聞いたそう。
「『いや、俺がやってもいいし、同級生の設計士がお店に立ってもいいし』みたいな感じで、まだ決まってなかったんですよ。」
ところが、店長が毎日のようにそこにいるもんだから……「流れで『9月からやる』ってことになって(笑)。『じゃあ、9月からよろしくー』なんて言われて。」
いやいや。俺、まだスーパー辞めてないし(笑)あくまで仕事ではなく“お手伝い”として、お店でコーヒーを入れたりするようになったそう。

そして秋、一度スーパーの仕事へ戻ることに。そのタイミングで、上村さんが
「で、最終的にどうする?」って真顔で。
「『それはお前が決めることだから。不動産の仕事もあるし、カフェの仕事もやってほしい』って言われて。」
でも、その頃にはもう店長の気持ちは決まっていたみたい。スーパーには戻る気がなくなっていたんだって。
理由はシンプル。
このカフェの仕事が楽しすぎたから。
「だから、『やるわ』って。」一度スーパーへ戻って、お世話になった人たちに挨拶をして、昨年11月に退職。
そして、神谷工業に入社したんだって。そんなこんなで、今では神谷の人気カフェとなった「Kamiyer’s Coffee」。
でも、その店長がここで働くことになったきっかけを辿っていくと、始まりは赤羽の美容室で、約10年ぶりの幼なじみとたまたま隣の席になったこと。

なんか、ちょっと映画っぽくって好きなんですよね~。でも、あの美容室での再会、上村社長にとっても本当に“たまたま”だったのかな~笑
◇Kamiyer’s Coffee
東京都北区神谷3丁目46−46 常北ビル
Kamiyer’s Coffee店長#1↓

Kamiyer’s Coffee店長#2↓

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